「禁忌を含む注意事項等情報」等は電子添文をご参照ください。
EXPLORER-HCM試験
海外第Ⅲ相試験:MYK-461-005
(海外データ)
一部承認外の用法及び用量が含まれますが、承認時に評価された海外第Ⅲ相臨床試験の結果をご紹介します。
Olivotto I, et al.:Lancet. 2020;396:759-769(PMID:32871100)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-005/EXPLORER-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)
Ho CY, et al.:Circ Heart Fail. 2020;13:e006853(PMID:32498620)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
※1 | 本剤初回投与前30日間に前治療としてβ遮断薬又はCa拮抗薬のいずれかが投与されていた患者の割合は、本剤群で96.7%であった。 |
※2 | 閉塞性肥大型心筋症に対して本邦適応外。各薬剤については最新の電子添文を参照ください。 |
※3 | ベラパミル、塩酸ベラパミル、ジルチアゼム、塩酸ジルチアゼムを含む。 |
患者数:a=120、b=126、c=119、d=122、e=127、f=121、g=118、h=124、i=117、j=123、k=125 SRT:中隔縮小治療、ICD(implantable cardioverter-defibrillator):植込み型除細動器 |
Olivotto I, et al.:Lancet. 2020;396:759-769(PMID:32871100)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-005/EXPLORER-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)
Ho CY, et al.:Circ Heart Fail. 2020;13:e006853(PMID:32498620)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
有効性
1) | 投与30週での臨床反応(複合評価項目):以下のいずれかを達成した場合と定義 |
● | CPETで測定されたpVO2の1.5mL/kg/min以上増加、かつNYHA心機能分類の1度以上の改善 |
● | pVO2の3.0mL/kg/min以上の増加、かつNYHA心機能分類の悪化なし [主要評価項目](検証的解析結果) |
投与30週に主要評価項目を達成した患者の割合はカムザイオス群で36.6%、プラセボ群で17.2%であり、統計学的な有意差が認められ(p=0.0005、層別化CMH検定)、カムザイオスのプラセボに対する優越性が検証されました。
ITT集団、p値:層別化CMH検定〔層別因子(NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)〕、95%CI:正規近似、両側有意水準0.05
投与30週のpVO2の結果が欠測の場合、欠測値を補完せずノンレスポンダーとして取り扱った。投与30週のpVO2は評価可能であるものの、NYHA心機能分類の結果が欠測の場合、投与26週の結果で補完した。
※1 CPETで測定
2) | 副次評価項目 |
投与30週の運動負荷後のLVOT最大圧較差のベースラインからの変化量:検定手順1st
運動負荷後LVOT最大圧較差におけるベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で-47.2±40.31mmHg、プラセボ群で-10.4±29.59mmHgでした。変化量の群間差(95%CI)は、-35.6(-43.15, -28.06)mmHgであり、カムザイオスの投与により運動負荷後のLVOT最大圧較差が有意に改善しました(p<0.0001、ANCOVA)。
ベースライン及び評価時点に欠測値のない患者が対象、95%CI、p値:ANCOVA(固定効果:投与群、ベースライン値、層別因子:NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)、両側有意水準0.05
投与30週のpVO2のベースラインからの変化量:検定手順2nd
pVO2のベースラインからの変化量(平均値±SD)はカムザイオス群で1.40±3.115mL/kg/min、プラセボ群で-0.05±3.017mL/kg/minでした。変化量の群間差(95%CI)は、1.35(0.580, 2.116)mL/kg/minであり、カムザイオスの投与によりpVO2が有意に改善しました(p=0.0006、ANCOVA)。
ベースライン及び評価時点に欠測値のない患者が対象、95%CI、p値:ANCOVA(固定効果:投与群、ベースライン値、層別因子:NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)、両側有意水準0.05
投与30週のNYHA心機能分類がベースラインから1度以上改善した患者の割合:検定手順3rd
NYHA心機能分類がベースラインから1度以上改善した患者の割合はカムザイオス群で65.0%(80/123例)、プラセボ群で31.3%(40/128例)でした。変化量の群間差(95%CI)は、33.8(22.15, 45.43)%であり、カムザイオス群はプラセボ群に比べNYHA心機能分類がベースラインから1度以上改善した患者の割合が有意に高値でした(p<0.0001、層別化CMH検定)。
ITT集団、p値:層別化CMH検定(層別因子:NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)、95%CI:正規近似
30週時点でNYHA心機能分類が不明の場合は26週時点のNYHA心機能分類があれば補完した。
両側有意水準0.05
投与30週までのKCCQ-23 CSSのベースラインからの変化量:検定手順4th
投与30週のKCCQ-23 CSSのベースラインからの変化量(平均値±SD)はカムザイオス群で13.6±14.42、プラセボ群で4.2±13.68でした。変化量の群間差(95%CI)は、9.1(5.46, 12.66)であり、有意差が認められました(p<0.0001、MMRM)。
ベースライン及び評価時点に欠損値のない患者が対象、95%CI、p値:MMRM(固定効果:投与群、ベースライン値、来院日、投与群と来院日の交互作用、層別因子:NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)、両側有意水準0.05
BL:ベースライン
投与30週までのHCMSQ SoBドメインスコアのベースラインからの変化量:検定手順5th
投与30週のHCMSQ SoBドメインスコアのベースラインからの変化量(平均値±SD)はカムザイオス群で-2.82±2.678、プラセボ群で-0.85±2.412でした。変化量の群間差(95%CI)は、-1.80(-2.402, -1.196)であり、有意差が認められました(p<0.0001、MMRM)。
ベースライン及び評価時点に欠損値のない患者が対象、95%CI、p値:MMRM(固定効果:投与群、ベースライン値、来院日、投与群と来院日の交互作用、層別因子:NYHA心機能分類、β遮断薬の併用有無、運動負荷方法)、両側有意水準0.05
BL:ベースライン
3) | 投与30週の運動負荷後のLVOT最大圧較差が50mmHg未満又は30mmHg未満となった患者の割合[探索的評価項目] |
ベースラインの運動負荷後のLVOT最大圧較差が50mmHg以上の患者のうち、投与30週で50mmHg未満を達成した患者の割合はカムザイオス群で74.3%(75/101例)、プラセボ群で20.8%(22/106例)であり、群間平均差(95%CI)は53.5(42.0, 65.0)%でした。また、ベースラインの運動負荷後のLVOT最大圧較差が30mmHg以上の患者のうち、投与30週で30mmHg未満を達成した患者の割合は、カムザイオス群で56.6%(64/113例)、プラセボ群で7.0%(8/114例)であり、群間平均差(95%CI)は49.6(39.3, 59.9)%でした。
※1 | ベースラインの運動負荷後のLVOT最大圧較差が50mmHg以上の患者が対象。 |
※2 | ベースラインの運動負荷後のLVOT最大圧較差が30mmHg以上の患者が対象。 |
欠測値の補完は行わなかった。
95%CI:正規近似
4) | 投与30週までの心臓構造(左室壁厚)並びに収縮機能及び拡張機能の心エコー指標のベースラインからの変化[探索的評価項目] |
※1 | 心拍出量は、LVSV×心拍数より算出した。 |
※2 | 探索的評価項目でないが紹介する。 |
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
患者数: a=118、b=122、c=127、d=121、e=124、f=117、g=123
BL:ベースライン
安静時LVEFのベースラインからの変化
投与30週の安静時LVEFのベースラインからの変化量(平均値±SD)はカムザイオス群で-3.899±7.7001%、プラセボ群で-0.005±6.8008%でした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
BL:ベースライン
安静時LVOT最大圧較差のベースラインからの変化
投与30週の安静時LVOT最大圧較差のベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で-38.625±29.5256mmHg、プラセボ群で-5.503±27.9387mmHgでした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
バルサルバLVOT最大圧較差のベースラインからの変化
投与30週のバルサルバLVOT最大圧較差のベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で-49.103±34.3727mmHg、プラセボ群で-12.130±30.9683mmHgでした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
5) | 投与30週までのヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)のベースラインからの経時的変化[探索的評価項目] |
投与30週のNT-proBNPのベースラインからの変化量〔中央値(Q1, Q3)〕はカムザイオス群で-555.5(-1535.0, -162.5)ng/L、プラセボ群で-5.0(-169.0, 192.0)ng/Lでした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
BL:ベースライン
6) | 投与30週までの高感度心筋トロポニンIのベースラインからの変化量[探索的評価項目] |
投与30週の高感度心筋トロポニンIのベースラインからの変化量〔中央値(Q1, Q3)〕は、カムザイオス群で-3.20(-14.20, 0.00)ng/L、プラセボ群で0.00(-0.90, 1.70)ng/Lでした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
BL:ベースライン
7) | CMRサブスタディ[探索的評価項目] |
投与30週のLVMIのベースラインからの変化量[CMRサブスタディの主要評価項目]
LVMIのベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で-17.378±12.0433g/m2、プラセボ群で-1.556±7.3547g/m2でした。
CMR解析対象集団、95%CI:正規近似
投与30週の心筋線維化、細胞肥大、左房容積及び機能、左室壁厚、並びに左室機能のベースラインからの変化量[CMRサブスタディの探索的評価項目]
カムザイオス群における各ベースラインからの変化量(平均値±SD)は、LGE 6SDが0.291±1.1911g、ECVFが0.023±0.0669、最大壁厚が-2.436±2.5409mm、最大LAVIが-10.678±10.6243mL/m2、最小LAVIが-7.428±11.1178mL/m2、MCF(心筋収縮分画)が2.439±12.7877%でした。
CMR解析対象集団、95%CI:正規近似
LGE:ガドリニウム遅延造影、6SD:6標準偏差、ECVF:細胞外容積分画、LAVI:左房容積係数、MCF:心筋収縮分画、ベースラインは治験薬の初回投与前の最後の測定値と定義した。BL:ベースライン
※1 | カムザイオス群16例、プラセボ群18例 |
※2 | MCFは、一回拍出量/左室心筋容積比(SV/LV)より算出した。 |
安全性
投与0週~投与38週(全試験期間)
・ | 投与0~38週までの有害事象の発現率はカムザイオス群で87.8%(108/123例)、プラセボ群で81.3%(104/128例)でした。 |
・ | 主な有害事象(いずれかの投与群で発現率10%以上)は、浮動性めまい〔カムザイオス群21.1%(26例)、プラセボ群13.3%(17例)、以下同順〕、呼吸困難〔14.6%(18例)、10.2%(13例)〕、上咽頭炎〔12.2%(15例)、14.8%(19例)〕、頭痛〔12.2%(15例)、7.8%(10例)〕でした。 |
・ | 重篤な有害事象の発現率は、カムザイオス群で11.4%(14例)、プラセボ群で9.4%(12例)でした。カムザイオス群で2例以上に認められた重篤な有害事象は、心房細動(カムザイオス群3例、プラセボ群5例)、失神(カムザイオス群3例、プラセボ群1例)、ストレス心筋症(カムザイオス群2例)でした。プラセボ群の突然死を除き、本試験のカムザイオス群における重篤な有害事象で治験薬との関連は認められませんでした。 |
・ | 投与中止に至った有害事象は、カムザイオス群で2例〔失神(重篤、治験薬との関連なし)、心房細動(非重篤、治験薬との関連あり)〕に認められ、本試験ではプラセボ群では認められませんでした。 |
・ | 本試験のカムザイオス群で死亡は認められませんでした。プラセボ群で死亡した1例(突然死)において、治験薬との関連が認められました。 |
MedDRA ver21.0
安全性の注意喚起として、投与中断、投与中止基準の安静時LVEFについて紹介する。
治験実施計画書で規定した基準による治験薬の投与中止、投与中断
・ | 投与中止基準である安静時LVEFが30%以下に低下した患者は本試験では認められませんでした。投与30週までにLVEFが50%未満に低下した患者は、カムザイオス群7例、プラセボ群2例でした。 |
Olivotto I, et al.:Lancet. 2020;396:759-769(PMID:32871100)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-005/EXPLORER-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)
Ho CY, et al.:Circ Heart Fail. 2020;13:e006853(PMID:32498620)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社及びBristol-Myers Squibb社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。