「禁忌を含む注意事項等情報」等は電子添文をご参照ください。
VALOR-HCM試験
海外第Ⅲ相試験:MYK-461-017試験
(海外データ)
一部承認外の用法及び用量が含まれますが、承認時に評価された海外第Ⅲ相臨床試験の結果をご紹介します。
Desai MY, et al.:J Am Coll Cardiol. 2022;80:95-108(PMID:35798455)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyokardia社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-017/VALOR-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)
※1 | nは欠測値のない患者数 |
※2 | 本剤初回投与前30日間に前治療としてβ遮断薬又はCa拮抗薬が投与されていた患者割合は、本剤群でそれぞれ80.4%、28.6%であった。 |
※3 | HOCMに対して本邦適応外。各薬剤については最新の電子添文を参照ください。 |
Desai MY, et al.:J Am Coll Cardiol. 2022;80:95-108(PMID:35798455)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyokardia社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-017/VALOR-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)
有効性
1) | 「投与16週以前にSRTの実施が決定されること」又は「投与16週で2011年ACCF/AHAガイドラインのSRTの適応となる基準に適格であること」のいずれかに該当した患者の割合[主要評価項目](検証的解析結果) |
主要評価項目に該当した患者の割合は、カムザイオス群で17.9%(10例)、プラセボ群で76.8%(43例)、群間差(95%CI)は58.93(43.989,73.868)%であり、カムザイオス群で有意に低い割合であることが検証されました(p<0.0001、層別化CMH検定)。
なお、プラセボ群の2例(3.6%)は、SRTの適応となる基準を評価できませんでしたが、主要評価項目の基準に該当したものとして補完されました。
ITT集団、p値:層別化CMH検定(層別因子:SRTの種類)
主要評価項目のデータが欠測していた症例は、評価項目に該当した(改善を示さなかった)とみなした。
2) | 副次評価項目 |
投与16週の運動負荷後のLVOT圧較差のベースラインからの変化量:検定手順1st
運動負荷後のLVOT圧較差のベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で-39.1±36.51mmHg、プラセボ群で-1.8±28.82mmHgでした。変化量の群間差(95%CI)は、-37.2(-48.08, -26.24)mmHgであり、有意差が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。
ITT集団、p値:ANCOVA(調整因子:投与群、SRTの種類、ベースライン値)、群間差:最小二乗平均値
欠測値は、共変量として層別因子及びベースラインのバルサルバLVOT圧較差を含めたプラセボ患者のみで構成される回帰モデルにより、多重代入法を用いて補完した。
投与16週のNYHA心機能分類がベースラインから1度以上改善した患者の割合:検定手順2nd
NYHA心機能分類がベースラインから1度以上改善した患者の割合は、カムザイオス群で62.5%(35例)、プラセボ群で21.4%(12例)でした。割合の群間差(95%CI)は41.07(24.281, 57.662)%であり、有意差が認められました(p<0.0001、層別化CMH検定)。
ITT集団、p値:層別化CMH検定(層別因子:SRTの種類)、群間差:層別解析の割合
16週の欠測値はノンレスポンダーとして補完した。「変化なし」には、NYHA心機能分類のベースラインからの変化がない又は悪化した患者が含まれる。
NYHA心機能分類が2度以上改善した患者は、NYHA心機能分類が1度以上改善した患者に含まれる。
投与16週までのKCCQ-23 CSSのベースラインからの変化量:検定手順3rd
投与16週のKCCQ-23 CSSのベースラインからの変化量(平均値±SD)は、カムザイオス群で10.4±16.06、プラセボ群で1.8±12.01でした。変化量の群間差(95%CI)は9.45(4.868, 14.041)であり、有意差が認められました(p<0.0001、MMRM)。
ITT集団、p値:MMRM〔調整因子:投与群、ベースライン値、来院日、投与群と来院日の交互作用、層別因子(SRTの種類)〕、群間差:最小二乗平均値
欠測値はFCS回帰モデルにより、プラセボに基づく多重代入法を用いて補完した。
BL:ベースライン
投与16週までのNT-proBNPのベースラインからの変化量:検定手順4th
投与16週のNT-proBNPのベースラインからの変化量[幾何平均値の比(%CV)]は、カムザイオス群で0.35(83.677)、プラセボ群で1.13(57.809)でした。変化量の群間差(95%CI)は0.33(0.266, 0.421)であり、有意差が認められました(p<0.0001、MMRM)。
ITT集団、p値:MMRM〔調整因子:投与群、ベースライン値、来院日、投与群と来院日の交互作用、層別因子(SRTの種類)〕、ただし、NT-proBNPについては自然対数変換に基づくMMRMを使用し、分布の偏りが大きい場合は幾何平均値及び%CVを用いて検討した。
欠測値はFCS回帰モデルにより、プラセボに基づく多重代入法を用いて補完した。
投与16週までの心筋トロポニンIのベースラインからの変化量:検定手順5th
投与16週の心筋トロポニンIのベースラインからの変化量[幾何平均値の比(%CV)]は、カムザイオス群で0.50(100.992)、プラセボ群で1.03(85.716)でした。変化量の群間差(95%CI)は0.53(0.406, 0.700)であり、有意差が認められました(p<0.0001、MMRM)。
ITT集団、p値:MMRM〔調整因子:投与群、ベースライン値、来院日、投与群と来院日の交互作用、層別因子(SRTの種類)〕、ただし、心筋トロポニンIについては自然対数変換に基づくMMRMを使用し、分布の偏りが大きい場合は幾何平均値及び%CVを用いて検討した。
欠測値はFCS回帰モデルにより、プラセボに基づく多重代入法を用いて補完した。
3) | 探索的評価項目 |
投与16週までの安静時及びバルサルバLVOT圧較差のベースラインからの変化量 |
投与16週の安静時LVOT圧較差の群間平均差(95%CI)は-33.4(-42.27, -24.48)、バルサルバLVOT圧較差の群間平均差(95%CI)は-47.6(-59.16, -37.03)でした。
ITT集団、欠測値の補完は行わない。
投与16週までの安静時LVEFのベースラインからの変化量
安静時LVEFのベースラインからの変化量は以下のとおりでした。
ITT集団、欠測値の補完は行わなかった。
BL:ベースライン
安全性
二重盲検期(投与0週~16週)
・ | 試験期間中の有害事象の発現率は二重盲検期でカムザイオス群73.2%(41/56例)、プラセボ群61.8%(34/55例)でした。 |
・ | 主な有害事象(発現率が5%以上)は、カムザイオス群で疲労8.9%(5例)、心房細動、悪心、浮動性めまい、呼吸困難、発疹 各7.1%(4例)、尿路感染、高血圧 各5.4%(3例)、プラセボ群で心室性頻脈、頭痛各9.1%(5例)、浮動性めまい、呼吸困難 各5.5%(3例)でした。 |
・ | 重篤な有害事象は、カムザイオス群3例、プラセボ群1例に認められ、カムザイオス群で心房細動(2例)、COVID-19(1例)、プラセボ群でアルコール中毒(1例)でした。このうち、カムザイオス群の心房細動1例は治験薬との関連ありと判定されました。 |
・ | 本試験の二重盲検期において、投与中止に至った有害事象、死亡はいずれの群でも認められませんでした。 |
長期投与期(カムザイオス継続例:投与1日~最終投与後56日目、カムザイオス移行例:投与16週~最終投与後56日目)
・ | 長期投与期の有害事象の発現率は、カムザイオス継続例で87.5%(49/56例)、カムザイオス移行例で61.5%(32/52例)でした。 |
・ | 主な有害事象(全体の発現率が5%以上)は、カムザイオス継続例では疲労14.3%(8例)、心房細動、動悸、悪心、関節痛、浮動性めまい 各8.9%(5例)、徐脈、胸痛、COVID-19、呼吸困難、発疹、高血圧 各7.1%(4例)、便秘、尿路感染、駆出率減少、SARS-CoV-2検査陽性、頭痛、体位性めまい、労作性呼吸困難、脱毛症、接触皮膚炎 各5.4%(3例)、カムザイオス移行例では頭痛9.6%(5例)、浮動性めまい、労作性呼吸困難 各7.7%(4例)、呼吸困難、高血圧 各5.8%(3例)でした。 |
・ | 重篤な有害事象は、カムザイオス継続例で5例、カムザイオス移行例で4例に認められ、カムザイオス継続例で心房細動(3例)、大腸穿孔、腸壁気腫症、COVID-19、クロストリジウム・ディフィシレ感染、急性呼吸不全、肺塞栓症(各1例)、カムザイオス移行例でうっ血性心不全、胃食道逆流性疾患、心突然死、転倒、腎結石症、末梢静脈疾患(各1例)でした。 |
・ | 投与中止に至った有害事象はカムザイオス移行例2例に認められ、いずれも駆出率減少(LVEFが30%以下に低下)でした。 |
・ | カムザイオス移行例で死亡した1例(心突然死)において、治験薬との関連が認められ、MACEとして報告されました。 |
MedDRA ver24.0
Desai MY, et al.:J Am Coll Cardiol. 2022;80:95-108(PMID:35798455)
[利益相反]資金提供:MyoKardia社(現Bristol-Myers Squibb社)、著者にMyoKardia社から助成金、報酬、コンサルティング料を受領した者及び社員が含まれる。
社内資料:海外第Ⅲ相試験(MYK-461-017/VALOR-HCM)(承認時評価資料)(2025年3月27日承認)